ロードバイクに乗っている人は、それはもう不思議なぐらいチェーンオイルへのこだわりを持っているらしい。それは各専用メーカーのラインナップを見ても明らかで、どうやって選んだらいいのかわからないぐらい商品数があったりする。しかも値段が高い。
僕からすればチェーンオイルなんてものは
- 高い潤滑性能
- 長時間その潤滑性が持続
- 安い
という3点が満たされていれば文句なく、ついでに汚れにくかったら嬉しいぐらい。
これまで使っていたAZ B1-001はエステルベースのマルチパーパスルブだとは言え、AZの中で最もベーシックなチェーンルブ。これがやっとこさ無くなったので、違うルブを試しに使ってみることにした。
AZ Blc-004 ロードレースSP
それがこのAZ Blc-004 ロードレースSP。同社のラインナップの中ではロードレース・競技用に分類されているチェーンルブだ。
高級特殊合成油ベース・極圧剤配合
AZ Blc-004 商品説明より
プロフェッショナル用として開発された、高性能 の本格極圧オイルです。
高級特殊合成オイルをベースに、極圧剤など各種 添加剤を有効に配合しました。
また、耐水性にも優れ、急な雨にも対応できます。
潤滑性抜群のロードレース用スペシャルオイル。
「チェーンルブ ロードレース」のワンランク上を お求めの方に。
同社トップグレードのBlc-007は高い潤滑性能を誇る代わりに寿命が短いらしい。僕みたいなホビーライダーにとって、頻繁なメンテナンスは正直めんどくさくて避けたいので、ロードレース用として一個下のB1-004よりも耐摩耗性・耐久性に優れるというこちらを選択してみた。
塗りやすく、浸透が早い
早速チェーンを洗浄用のシンナーにつけてしっかり洗浄したのちに、Blc-004を塗布していった。
ノズルは細く、一滴ずつ確実にチェーンに落として行けるので、作業性は良好。ルブの色は無色透明でほぼ無臭。よーく匂いを嗅ぐとわずかに硫黄の香りがするので、車のギアオイルのように硫黄などの極圧剤が入っているであろうことがわかる。チェーンへの馴染みも良く、すっと内部に入り込んでいく。
1時間ほど放置したらよい感じに馴染んだように見えたので、ウエスで余分なオイルを拭き取る。エステルベースなためか金属にちゃんと張り付いているようで、しっかり目に拭き取ってもちゃんとオイルが残っていた。
チェーンが良く回って気持ちいい
さっそくBlc-004をなじませたチェーンで走ってみたが、
- ペダリングが軽くなった
- チェーンの音が静かになった
と、B1-001との差は歴然。価格は300円ぐらいしか差がないけど…。
80kmほど走った後のチェーン・スプロケットの状態がこちら。ウエット系のチェーンルブなのでどうしても汚れは付着してしまっているが、使う前にしっかりと余計なオイルを拭ったためか汚れ方としてはそれほどでもない。しかもこの状態でも十分にオイルがチェーン表面に付着していて、チェーンの動きも音もまだまだ軽い。どの辺まで掃除せずに使えるか試してみたくなる。
ちなみに雨天で走る予定は全くないので、雨天時のグリス切れについては不明。
300kmを無注油で使ってみた
最終的に300kmほど無注油で使ってみたが、Blc-004はしっかりとチェーン内部に留まっており、油切れの兆候は全くなし。汚れが目立ってジャリジャリ言ってきたな~と思ったぐらいのタイミングで2度軽くウエスで拭うぐらいはしたが、それでもチェーンはしっとりウエットな状態を保っていた。
さすがに長距離・長時間無注油で使い続けると、チェーンやスプロケットに汚れがかなり溜まってきて精神上よくないが、Blc-004の耐久性が抜群であることに違いはない。
値段・性能・使い勝手の全てがパーフェクト
Blc-004、今のところ潤滑性能は高いし、しっかり付着するからその分しっかり拭き取れるし、おかげで汚れも少ないし、汚れが少ないからジャリジャリしないし、良い状態が長持ちするしと、かなり好印象。初期投資も安いのにそれが長持ちしたら結果超お買い得なのでは?下手にケチって安いの買うよりも安上がりになるような気がする。
プロレーサーにはきっと別の選択肢もあるのだろう。しかし、僕みたいな気軽なホビーユーザーや、通勤通学に使ってたり、週末にがっつり乗るぐらいの人ならこれで間違いない。
コメント