ロードバイクが欲しいのだけども、自分にとって初めてのロードバイクだし、予算もあまりないし、今後自転車にハマるとも言い難いので、6万円~10万円位のエントリーモデルを検討中。様々なブランドの自転車をネットで調べていくと、「安い物には安いなりの理由がある」ということがよくわかってきた。だけども無い袖は振れないので、安い物から選びたい。
ただ問題が一つだけあって、「お、かっこいいな!」と思うものは軒並み高いってこと。逆に言えば予算の範囲でバイクでビビッとくるものはかなり少ない。というかメジャーブランドだと全然ない。カラーリングもパッとしない。個人的にロードバイクのフレームは、トップチューブが水平に近いほうがかっこいいと思うのだが、その手のフレームをこの予算で手に入れるのは難しいようだ。15万ぐらいまで予算をあげると結構出てくるけど、さすがに高い。
エアロフレーム×カーボンフォークのロードバイク:JAVA
そんな中見つけたのがJAVA Bikesという聞きなれないメーカーのロードバイク。それもそのはず、イタリアデザイン・中国生産のロードバイクで、日本では正規代理店による通販か、あるいは個人輸入でしか購入することが現状できない。しかし(カラーリングはさておき)フレームのデザインはかっこよく、エアロ形状のアルミフレームで、カーボンフォークを搭載したロードバイクが正規代理店からでも7万円前半で購入可能なのだ(2018年8月現在)。というわけで、最廉価のSILURO 2と上位機種のFUOCO 3、そしてカラーリングがかっこいいという理由で気になっているFUOCO PROを比較してみる。
比較
FUOCO PRO (2018) | FUOCO 3 (2018) | SILURO 2 (2018) | |
---|---|---|---|
フレーム | アルミ | アルミ | アルミ |
フォーク | カーボン | カーボン | カーボン |
シフター | シマノ 105 R7000 | シマノ 105 R7000 | シマノ SORA R3000 |
変速 | 2×11 | 2×11 | 2×9 |
ブレーキ | DECA エアロVブレーキ | Tek Tro R313 | Winzip P400DG |
ホイール | DECAF 40mmディープアルミ | DECAF 40mmディープアルミ | DECA 40mmディープアルミ |
タイヤ | Continental Ultra Sport2 700×23C | MICHELIN DYNAMIC SPORTS 700×23C | Kenda K177 |
クランク | DECA 34/50T 170MM(軽量?) | DECA 34/50T 170MM | DECA 34/50T 170mm |
スプロケカセット | 11-28T 11S | 11-28T 11S | 12-28T 9S |
サドル | FIZ I:K , ARIONE-CX | ED bow, DECA FUOCO3 logo | ED bow |
重量 | ? | 9.8kg | 10.3kg |
価格(AliExpress) | 9.6万円 | 7.9万円 | 5.6万円(セール価格) |
価格的にはSILURO 2の圧勝だが…
価格だけで言ったらSILURO 2が最強。中国から直輸入した場合、送料が1万円ほどかかるが、それでも6万円代でこのスペックのロードバイクは他に買えない。アルミフレームとはいえエアロ形状でかっこいいし、SORA搭載だから初心者的には十分な性能があるだろうし。
ただ安い分だけ個々のパーツの安さが否めない。ブレーキのWinzipは謎だし、どうやらホイールの精度もイマイチらしいし、おそらくハンドルや細かいパーツも安物なのは間違いない。この辺りを「伸びしろですねぇ!」(CV.本田圭佑)といえるかどうかは人次第だろう。僕はまともに走るならそれでいいと思うけど。
FUOCO PROと3の違いは3点
FUOCO PROと3の違いは主に3つ。
- ブレーキ
- クランク
- スプロケットカセット
3→PROへは、ブレーキがキャリパーブレーキからVブレーキへ、クランクが軽量モデル(?)へ、そしてスプロケットカセットが別のものへと変わっているようだ。それぞれの詳しいパーツ名やスペックが記載されていないので、正直なところそれによって1.7万円の価格差が生まれうるのかはよくわからない。細かいところだとチェーンやサドルが違ったりもするようだが…。
FUOCO PROの赤×黒フレームがかっこよくて悩む
赤×黒の組み合わせはデザイン学的に”幼稚”らしいのだが、そうはいってもかっこいい物はかっこいい。FUOCO PROは画像で見る限りガンメタリックのフレームに赤が刺し色としては言っていてすごくスポーティーな印象がある。かっこいい。困ったことにこのカラーリングはFUOCO 3では用意されていない。用意されてたら迷わずFUOCO 3を選んだのに。
FUOCO 3でカラーを選ぶならこの黒×黄になる。これでも十分カッコいいんだけど。ただFUOCO 3はクランクのデザインがなんかアレ…。実物見たらかっこいいのかもしれないけども、PROやSILUROのクランクのほうがかっこいい。シマノ純正105クランクなら1万円で買えるので、デザイン的にはクランクを買えたほうがコスパがいい。
SILUROはどれもパステルカラーみたいな色合いかつちょっとゴテゴテしたカラーリングばかりでそこまで好きじゃない。フレーム形状も悪くないのだけども、FUOCOに比べると丸みを帯びているイメージ。ただ上に示した黒×黄だとかなりシュッとした感じがする。
細かいパーツは後でいくらでも交換できるが、フレームのデザインやカラーリングは変えようがない(色塗るって方法もあるが)ので、割と悩みどころ。ただ黒×黄であればSILUROでも十分カッコいい。
初心者はSORAで十分?
SILURO 2にはSORAコンポーネントが、FUOCOには105コンポーネントが搭載されている。ただどちらも変速機まわりだけで、ブレーキやクランク、スプロケは社外品。シマノのコンポーネントは下から順に、
- Claris 8速
- SORA 9速
- Tiagra 10速
- 105 11速
- ULTEGURA 11速
- DURA-ACE 11速
となっていて、Claris/SORAが初級、Tiagra/105が中級、ULTEGRA/DURA-ACEが上級グレードという感じになっているそうな。友達の入門ロードバイク(SORA搭載)にちょろっと乗らせてもらったことがあるが、割と十分っちゃ十分な性能に感じたことがある。タイヤがそこそこいいのを履いていたこともあってかなりペダルが軽く感じたのだ。どうせ買うならSORA以上という話は友人から聞いたし、将来的にいじるなら105以上という話も多い。多段変速のメリットは大きいが、そこにこだわることなくタイヤなど細かなパーツを弄っていく方がコスパもいいし楽しいのではないかなぁという気がする。
ブレーキパッド交換で性能を引き上げられるのでは?
FUOCO 3を含め、安価なロードバイク完成車に採用されがちだという「テクトロ社」のブレーキだが、これがなかなかイマイチらしいというのがネットを調べるとすぐに出てくる情報。大体どれも「シマノ 105以上のブレーキに交換すべき!7500円ぐらいで交換できる!」みたいなことを書いている。ただ、車やバイクが好きで自分でいろいろ弄っている僕としては、「それってブレーキシューの問題もあるんじゃないの?」という気がしてならない。実際調べてみるとブレーキシューをシマノ製に交換している例も見つかり、かなり効きが改善されるそうな。前後のシューを交換しても2500円程度と、これであれば大幅に予算を抑えられる。おそらくSILURO 2に搭載されているWinzipブレーキも(詳細は不明だが)同じようなことができるはず。よほど酷かったら変えてしまえばいい。
FUOCO PROに搭載されているVブレーキは構造上、ロードバイクに多く採用されているキャリパーブレーキよりも効きが強くなるので、テクトロブレーキの弱点を補えるってわけだ。しかしながらブレーキパッド交換で安価に性能アップを果たせると考えると、FUOCO PROのエアロVブレーキが必要なのかという話になってくる。DECA エアロVブレーキは国内では7500円ほどで販売されているが、そのすっきりした見た目以外にあまりメリットが大きいとは言いずらそうな感じがする。
どれも重いディープアルミホイールを履いている
JAVA Bikesは完成車の値段を下げるためだろうが、どれもやたらと重そうなディープアルミホイールを履いているのが気になる。一説によるとどうやら前後ホイールだけで2.3kgぐらいあるのだとか。有名メーカーの安い完成車についてくるホイールは大抵2kgぐらいのホイールらしいので、この時点でだいぶ損しているのだなぁ~。ちょっとまともなホイールに履き替えるだけで一気に軽量化できるという”伸びしろ”が残されているのだが、履き替えを前提とするのであればその分予算を抑えたくなる。
JAVA Bikes Japanでも独自のものを出すらしい
中国から直輸入することばかり考えてはいるが、正規代理店が日本にちゃんとあって、しかも日本独自の組み合わせのロードバイクを用意するらしい…。
SILUROやめちゃってFUOCOベースでSORAまたはTIAGRAと、そこそこ軽量なホイールの組み合わせで8万とかも悪くないかも。
— JAVA Bikes Japanセールスアカウント (@java_bikes) 2018年6月13日
JAVA Japanオリジナル完成車を「E V O」と銘打って販売する計画を着々と進行中。値段は高くなりますが、無駄のない洗練された部品構成と高コストパフォーマンスでJAVAの魅力を更に引き立てます。
— JAVA Bikes Japanセールスアカウント (@java_bikes) 2018年7月10日
ローエンドモデルも11速にする予定です。(その為のSENSAHだったり)「10万以下で11速コンポ」「ホイールを含めたその他の部品もそこそこ軽い」そんな完成車を目指します。
— JAVA Bikes Japanセールスアカウント (@java_bikes) 2018年7月10日
SILURO2の様な完成車は無いの?と良くお問合せをいただきますが、もう少し待ってください。とっておきのを用意していますので…
— JAVA Bikes Japanセールスアカウント (@java_bikes) 2018年8月10日
ただそういう情報を出しつつ、なかなか商品が出てこないのも現実。JAVA Bikes、いったいいつ買えばいいんだ…。
今後SILURO2は仕様変更し値上げする予定です。(1万円以上の値上げ予定)72,900円の価格は在庫限りとさせていただきますので宜しくお願いします。https://t.co/btLcaXzXqr
— JAVA Bikes Japanセールスアカウント (@java_bikes) 2018年8月27日
正規代理店では今後SILUROに軽量ホイールや11速シフターをくっつけて8万円半ばぐらいで売るらしい。そうなると性能はいいけど価格的メリットが薄まるような…。ただ自分で輸入して、2万円ぐらいのホイールを組むとなったら同じぐらいの値段になるのかな、って気もする。
SILURO+シュー交換+軽量ホイールがコスパ最強か?
というわけでカラーリングとフレームデザインを妥協してSILURO 2を選び、とりあえずブレーキシュー交換で様子を見て、軽いホイールが欲しくなったらそっちに組み替える、というステップを踏むのが一番お得感と満足感を得られるのではないか、というのが結論。そもそもFUOCO PROは105コンポーネントとはいえ送料を入れて10万円を超えるのでちょっと初めてのロードバイクとしては手を出しにくい。SILUROにして浮いたお金で必要品を揃えることもできるし、この辺りがちょうどいい気がする。SILURO 2も十分カッコいいしね。
ちなみに、SILURO 2は2017年モデルと2018年モデルでSORAコンポーネントがモデルチェンジ(3500→R3000)している。2018年モデルのほうが若干高いが、新型に切り替わっているおかげで見た目がシュッとしてかっこいい。フロントの変速性能もかなり上がっているらしいので、買うなら2018モデル。
ホイールがよほどいまいちだった時のことを考えて替えのホイールを考えといたほうがいいかも。WH-R501なら大して軽量化にはならないが、安くシマノクオリティが手に入るので安心できそう。そもそも安心して自転車を買いたいなら、通販じゃなくて自転車屋さんで買うべきなんだけど…。
販売サイト
FUOCO PRO
FUOCO-3
SILURO 2 (2017)
SILURO 2 (2018)
JAVA Siluro Bikes Unisex Road Bike SORA R3000 18 Speed Aluminum Alloy Road Bicycle Carbon Fork
コメント
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