【SHIMANO CT5】普通のスニーカー風なのにサイクリングから徒歩までこなせる最強ゆるポタビンディングシューズ【レビュー】

2018年10月30日

ロードバイクを買った当初は、「ビンディングシューズを買うならレース用のSPD-SLでしょ!」と思っていたのだけども、結局僕の乗り方を考えたときには、SPDシューズでゆる~く街乗りする方が向いている気がした。なのでできる限りカジュアルっぽいシューズがいいなぁと検討していた。

そういうシューズはなぜかやたらと数が少ないので、実質的に買うならSHIMANO CT5かGIRO RUMBLE VRかな~と思っていた。ただ、ロードバイクも買ったばかりだし、しばらくはフラットペダルでもいいか。そう考えていたはずだったのだが…。

オークションで新品未使用品が半額だった

個人的に中古の靴を買うというのはなんだか抵抗感があるわけなのだけども、ふと気になってオークションサイトを覗いてみたところ、ちょうどそのタイミングでSHIMANO CT5が出品されていた。新品未使用品かつ狙っていた42(26.5cm)サイズで、色はオレンジ。何と実売価格9000円ほどするCT5が半額以下の4000円ちょっとで出ていた!公式の写真で見るとオレンジ色が微妙な感じはしていたのだけども、オレンジ色の靴はむしろ好きだし、なんてったって値段がとっても魅力的。この機会を逃すまいと入札してみたところ、そのまま誰も入札することなく無事落札!送料を入れても5000円少々とかなりお買い得価格で購入したのだった。

…他にも黒とネイビーが出てて、そっちは6000円ほどまで競っていたので、オレンジ色の不人気さ加減が伺えるのだけども…。僕も本当はネイビーかオリーブ色を考えてたし…。

SHIMANO CT5

というわけでシマノの靴箱が我が家に到着。ちょっと箱がぼろいけど、新品未使用品とはいえオークションで落札した、言わば訳アリ品みたいなものなので、特に気にはしない。

そんなことよりも大切なのは中身!見てこの普通のスニーカーっぽさ。知らない人に見せたらまさかこれがビンディングシューズだとは思うまい。お洒落感のあるデザインではないし、ザ・運動靴というほどの感じでもないが、その辺の道を歩く人が履いていても何ら違和感を覚えることはない、ごくごく普通の靴。そんな印象だ。

しかしひとたび靴底を覗いてみると、クリートを取り付けるための窪みとネジ穴がちゃんとある、紛れもないビンディングシューズになっている。

クリート取り付け部分はプラスチック製のカバーが装着されているが、+ドライバーで簡単に取り外しが可能。

…しかし、この靴を購入してクリートを取り付けずに自転車にも乗らない、なんて人はおそらく存在しないので、このカバー自体が不必要だと思うのだが…。

PD-A600用を使用する際に必要だというクリートスペーサーも付属。なんてピンポイントな商品なんだろう…。

反射材を内蔵した踵&靴紐

踵と靴紐の中には反射材が内蔵されているので、特に夜間やトンネルの中などでは周囲へのアピールができるようになっている。街乗り用の自転車用シューズとしてよく工夫されているな~という印象。踵に関しては、一見するだけではただのデザイン上のアクセント、というようにしか思えないので、さりげなくてとてもいい。一方で靴紐は周囲へのアピールとしては弱く、少し子供用の靴のような印象さえあるので、ここは好きな靴紐に変えた方がいいかもしれない。

ソールと踵が硬い!

「自転車用シューズなんだなぁ」と一番感じる部分がここ。ソールが硬く、しなりづらい。普通の靴は足の指の付け根あたりでソールがぐにゃっと曲がるようになっているはずだが、CT5はほぼ全域が曲がらない。先端部分に若干の柔軟性を持たせているが、靴底はカチッとしていて、ペダルに力を伝えやすいようになっている。

さらに踵部分もカチカチ。普通は厚紙か何かが入っているだけだが、明らかに硬質なプラスチックらしきものが踵を包み込むように入っている。なので靴紐をちゃんと緩めないと靴が脱げないようになっている。これはおそらく引き足を使うのに適した剛性や装着感を出すための工夫だろう。

定価1.2万円にしては質感がイマイチ

定価1.2万円の靴、というように考えると、質感がイマイチに思えてしまう。剛性を高めるためだろうが、靴紐の周り~踵まで続く部品は艶の無いビニール的な質感だし、先端のフェルト生地は安っぽい。全体的に安そうな靴に見えるのか?と言われれば全くそんなことはないのだが、「すごくいい!カッコいい!」とは言いずらい。CT5はオレンジ/オリーブと、ブラック/ネイビーでアッパーのデザインが異なっているので、ブラック/ネイビーだともうちょっと違った印象になるのかもしれない。

ただこの靴の魅力は、ビンディングシューズでありながら、街中に溶け込める違和感のないデザインである点。見た目の特徴は薄いので、普通の格好をしていれば大体似合うような感じがする。靴紐を変えればもう少しこなれた感じが出るかも。

クリート調整範囲が狭い

クリート調整範囲は前後の2か所のみ。SHIMANOのシングルモードクリートSM-SH51の場合は、左右の調整幅とソールの窪みがピッタリだった。

もしかするとソールを削ってしまえばクリート調整範囲が広がるのでは?と思って中敷きをめくってみたが、クリート装着金具自体が完璧に靴の中に埋め込まれてしまっているので、それは不可能だと考えたほうがいいだろう。出来なくもないだろうが、結構大変そうな感じ。

なお、クリートを固定するネジにはネジロック材を使用した。押したり引いたりと負荷の大きいわりにネジサイズが小さいので、緩み防止対策は必須。

実際の使用感について

装着感はばっちり

普段履いている靴は26.5cmサイズで、CT5で選んだのも42(26.5cm)サイズ。ビンディングシューズはタイトに作られているので1サイズ大きめがいいという話もあるが、、僕の場合は全く問題がなかった。靴紐をきつめに締めれば足にピタッとハマる感覚。

歩行感覚は独特

CT5で数kmほど歩いてみたが、かなり普通に歩ける。しかしソールがつま先以外ほぼしならないので、歩行時の感覚はスニーカーのそれとは全く異なる独特なものだった。まるで底面が丸い靴で歩いているような印象さえある。一方でミッドソールが全体の中では柔らかめに作られているためか、歩いていて着地の衝撃が足に直接来るような、攻撃的な感じは全くない。その点はスニーカー感覚に近い。長距離を歩くとしんどいと思うが、自転車を降りてちょっと観光地を回る、輪行するので駅構内を歩き回る、ぐらいであれば全く支障がない。

クリートがソールから飛び出さない!

クリートがソールからギリギリ飛び出していないので、歩いても金属クリートが接触してカチカチ音が鳴ったりしない。これだけでも十分に価値がある。

だがしかし、カチカチ言わないのはかなり路面がいい状態の場所だけ。細かい凹凸があるような地面や、砂利引きの場所などでは、特にクリートの前部分が地面と接触してカチカチと音が鳴る。さらにクリート装着部分はソールの接触面積が少ないので、クリートが接触した際にはグリップが急激に失われて、少し足が滑るような感覚もあった。といっても、特に気を付けていないと危ないなんてレベルでは全くなく、ごくごく普通に歩ける。ただ、岩場のような明らかにコンディションの悪い場所では注意が必要。

ペダルの踏み心地は良い

SPDペダルであるPD-ES600との組み合わせで使っているが、ソールの硬さのおかげか、母趾球(足の親指の付け根)を中心に、足全体でペダルをグッと踏み込める感覚がある。SPDペダルなので、SPD-SLやフラットペダルに比べると靴とペダルの接触面積は狭いはずなのだが、点で踏んでいるような感覚はこれっぽっちもなかった。普通のスニーカーよりも明らかにペダルを踏みやすかった。

さらに引き足も使ってみると、アッパー&踵の剛性感のおかげかグイっとペダルを持ち上げることができた。靴紐をキツめに絞めたこともあり、靴が脱げそうになる感触は皆無。ガンガンペダルを回して行ける。これが自転車用シューズの威力か…。

重量もカジュアルビンディングシューズの中では最軽量の347gということもあって、靴が重たいという印象は全くなし。一般的なスニーカーより少し軽いぐらいの重量感だ。

ゆるポタ派の最強シューズ

SHIMANO CT5は、

  • 自転車で移動しつつ観光名所を回りたい
  • お店や街中を歩く際に違和感のないようにしたい
  • ガチのローディーに見られるのは恥ずかしい
  • 輪行での移動からサイクリングまで一足で完結させたい

そんなサイクリング×歩行を組み合わせた行動をしたいゆるポタ派に最適なシューズだった。つまり僕のようななんちゃってローディーにとってベストな選択と言えるだろう。実際かなり気に入っている。レース出場を考えている人、絶対的な速さを求める人には全く向いていない。しかし、日常の何気ない場面で自転車を使いたくなるような、そんなシューズだった。

しかし、オレンジ色は綺麗なのだけど、少し派手で汚れが目立つので、やっぱり黒かネイビーがオススメかも…。