【初ツーリング】三宅島サイクリングの旅

「三宅島、行ってみたくない?」

なんて話をしたのはいつだっただろうか。共通の趣味を持つ4人がそんな話で盛り上がり、ちょうどその頃一人がロードバイクを買い、それに釣られて一人、また一人とロードバイクを買っていき、僕だけが持っていない状況になった。しかも、そのうちの一人は、先輩から譲り受けたという(ちょっと難アリの)ロードバイクも持っているので、さほど支障はない。そうだ、三宅島をロードバイクで走ろう。

三宅島:火山でできた1周約30kmの島

三宅島は火山島で、1周約30kmの「三宅島一周道路」でぐるっと一周できるようになっている。この道路、どうも石原都知事時代にマン島TTみたいなバイクレースをやりたくて整備したらしいけども、割と不完全な形のイベントしかできずとん挫したという悲しい歴史がある…。

時はお盆休み。三重県で集合した一同は、4台の自転車をミニバンに乗せ東海道をひた走り、東京へ向かった。そして浜松町の竹下ふ頭から、いざフェリーに乗り込んで三宅島へ出発!ちなみに、輪行袋に入れれば500円で、自転車そのままであれば1500円でコンテナの中に預けることができた。輪行袋に入れれば手荷物としてタダで船内に持ち運べるし、大型の荷物を置く場所も船内にあったが、圧倒的に預けたほうが身も心も楽だった(行き帰りで友人らは両方試した)。僕は借り物の自転車で輪行袋がなかったので、往復ともに1500円ずつ支払ってコンテナに預けた。

デッキに出て東京湾をクルージングしながらの酒クズをキメる一同。最高。

到着直後にいきなりの死

一応外洋に出るということで、念のため酔い止め薬を飲んで乗船したのだけども、これがもう大失敗。思えば子供のころから酔い止めを飲むと気分が悪くなる体質だった。なんで飲んだんだろう。

結果的には超快適な船旅で、早朝5時前には三宅島に上陸。朝焼けがまぶしい。三宅島はフェリーの船着き場が3か所あって、その日の天候により着く港が変わる。僕らがその朝到着したのは三池港桟橋という、島の西側にある港。到着すると初日の宿の人が迎えに来てくれたのだけども、困ったことが一つ。軽 自 動 車 1 台 で 迎 え に 来 て く れ た の だ 。そもそも僕らは4人だし、自転車があるし、その上衣類などの荷物もある。道交法的にも物理的にも乗車できない。なんてこった。

目的の宿までの距離は11km弱、車で走れば片道20分ほどだというが、どうも迎えに来てくれたおばちゃんには2往復するだけの時間がないらしい…。また、一人は乗船中にどこかにタイヤを引っかけたとかでタイヤがパンクしており、今すぐの自走は不可能な状況だが、僕を含む残りの3人は問題なく自転車を走らせることができる。これはもう走るしかないよなぁ…。

ということで寝起き30分ぐらいでいきなり自転車にまたがることに。不必要な荷物はおばちゃんの軽自動車に積み込み、いざ出発!はじめは海岸沿いのルートを選び、「景色がいいなぁ~」なんて余裕ぶっこいていたのだが、初めて乗るロードバイクで勝手がイマイチわからない上に、この三宅島、火山島なだけあってアップダウンがかなりキツイ。さらに朝飯前+酔い止めによる体調不良が途中から襲い掛かってきた。主に僕が足を引っ張る形で休憩を何度か取りながら、どうにか旅館に到着したのだった。

寄り道のおかげで高低差600mという三宅島一周を味わう

朝っぱらからの全力サイクリングで死にかけた体を冷ましたのちに朝食をいただいたのだけども、これがまぁ死にかけた体には染み入るような旨さだった。やまのべ旅館のご飯は何度でも食べたい。

僕らの到着を待っている間に、先に車で旅館に着いた友人はパンク修理を終え万全な状態に。ということで(まだ少し体調は戻っていないが)さっそく三宅島を時計回りに一周することに。素直に一周道路を走るのではなく、

観光協会で明日葉丸を見たり(主にこれが目的)、

メガネ岩を見てみたり、漁港に降りてみたり、途中で昼飯を食べたり、

大路池に行ってみたりとしていると、

寄り道をたくさんしたおかげで、移動距離はおよそ40km、高低差は600mという途方もない辛さを初ツーリングにして味わうことに。途中何度も、アップダウンがきつすぎて自転車を押して歩いた。硬いサドルがお尻を痛めつけて辛い。でもなんかわからないけど楽しい。なぜだ。わからない…。

夕食も抜群に旨かった

ちなみに、島内にはそこそこ自販機が設置してあったり、公共のトイレが数か所あったりして、初心者&体調不良のサイクリングでもどうにかなる感じはあった。アクエリアスにものすごく助けられた感があった。

翌日は文明の力を味わう

一晩明け、体調は完全に回復したが、さすがにあのしんどさをもう一度味わいたくはない。今日は次の宿へと移る予定もあるし、何なら海水浴もしたいので、自転車に乗るのは最小限に抑えたかった。

うち2名は朝からもう一周してくるというので勝手に行かせ、残りの一人と共に僕らは近所のレンタルバイク屋さんに出向いた。そこで借りたのは2台の原付バイク。昨日は回れなかったスポットを含めつつ、三宅島一周道路を、昨日とは逆の反時計回りに回るのだ!

さすが、アクセルをひねるだけで前に進むという文明の利器は素晴らしい。お尻も痛くならないし、心の余裕が半端じゃない。途中数か所寄り道しながらも、1.5時間で島を一周できてしまった。

海水浴をしたり、散歩したり…

やるべきことはおおよそ済ませたので、先に島を1周した2人とも合流したのちは、昼ご飯を食べたり海水浴をしたりと、ゆっくりと島を満喫。

ちなみに僕が借りた自転車は右から2番目のもの。ステムのベアリングの玉がいくつか抜けてて、ハンドルがガタガタするので下り道やブレーキングがなかなかスリリングだった。

2日目のお宿は民宿夕景。夕食はBBQにしたが、金目鯛のソテーが抜群に旨かった…。

最終日はポタリング

あとは帰るだけなのだが、フェリーは昼過ぎに出発するので、軽くポタリングすることに。

溶岩で埋まった阿古小中学校跡の体験歩道を歩いてみたり、

溶岩に埋まった車を見てみたり、

明日葉アイスのおいしいところを一つ食べてみたりと、午前中にちょろっと回るだけでもなかなかの充実感。自転車移動の気軽さも相まってなかなか楽しい。

最後は、自転車では行くのが難しい、大路池が眺められる展望スポットまで、フェリー乗り場に行くついでに宿の人に連れて行ってもらい、

乗り場近くの食事場でハンバーグを食べる。これもまたうまかった。

次は自分の自転車で走りたい

そしてフェリーに乗り込み、三宅島とお別れ。正直行く前は「何があるんだろう」ぐらいに思っていた三宅島。実際とくにこれといって何があるわけではなかったのだけども、なんだかとても心があったかくなる場所だった。アップダウンはきつくてしんどかったが、また行きたいし、次に行くときは自分の自転車で走りたい。そう思わせてくれる魅力がある島だった。