ロードバイクのBB(ボトムブラケット)を外すためには専用工具が必要で、かつBBにはたくさん規格があるので、結局どの工具を使えばいいのかよくわからないことが多い。少なくともSHIMANOのホローテック2は多少わかりやすくなっているのだが、それでもSHIMANOのBBを外すための純正工具はなぜか2種類ある。
SHIMANO純正工具がイマイチっぽい
それがこのTL-FC32とTL-FC36。じつは両者ともに、形状の違いこそあれ、外せるBBの規格は同じものなのだ。
が、TL-FC32は一部が欠けているオープンタイプの形状で、柄が短く、そしてプレス機で打ち抜いただけの簡単な造りになっているため、どう見ても使い勝手が悪そう。対しTL-FC36はクローズドタイプで柄が長く、適度に曲げ加工もあるので使いやすそうだが、めったに使わない専用工具に出すにはちょっとだけ気が引ける値段がする…。
社外のBB取り付け工具 BIKE HAND YC-303BB
というわけで購入してみたのが、TL-FC36と同形状の金口を持つBIKE HAND YC-303BB。TL-FC32と変わらない安価さながら、全長が36cmもあるのでかなりしっかりとトルクをかけることができるようになっている。持ち手もグリップが付いているので、手が痛くなったりしない。溶接や塗装もしっかりとしている。
ホローテック2にピッタリサイズ
JAVA SILURO2純正のPROWHEEL製BBがホローテック2規格だったので、このYC-303BBを使えば直で挟むことができる。実際に取り外しに使ってみたが、しっかりとかみ合いかつハイトルクがかけられるので、そこそこ固く締まっていたBBを簡単に外すことができた。柄は手前に向けて軽く曲がっているので、ダウンチューブやチェーンステーもしっかりと避けてくれる。
TL-FC25との相性が良くない
SHIMANOの105~アルテグラグレードBBであるSM-BBR60は、左右ブラケットの外径がホローテック2規格に対して若干小さいので、付属の専用アダプターであるTL-FC25(写真中央の灰色の樹脂部品)を工具との間にかましてBBを取り付ける必要がある。
ただこのアダプター、微妙に外径が大きいのか、うまく工具にハマらない…。社外工具なので工具の方がおかしいという可能性も否めないが、BBには完璧に使えたので、アダプターの方がおかしい気がする。
こんな時はハンマーで軽く叩きながらアダプターを入れればOK。工具の板厚の半分程度まで押し込めれば問題なく使える。
実際にその状態でSM-BBR60を組付けてみたが、問題なく締め付けることができた。
アダプターを外す際にはマイナスドライバーなどで隙間をコジれば簡単に取れる。
安いなりだが使用頻度を考えれば十分
アダプターに上手くはまらない件はもしかしたらSHIMANO純正工具であれば問題ないのかもしれない。が、この工具の使用頻度を考えれば、個人レベルなら大した問題ではないように思う。価格も価格なので、その辺を納得できれば良い工具だと思った。
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